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光に向かって日々行進(更新)したい!?
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 「日々更新したい」と言いつつ、前回の更新から2年以上も経過してしまいましたね。すっかり、マニュフェストを破っている模様です。

 さて、更新をサボっている間に、高森顕徹先生の新刊が出ていました。

歎異抄をひらく

 1万年堂出版発行で歎異抄をひらくという本です。

 歎異抄は、古典の中でも「方丈記」や「徒然草」と並んで“三大古文”と言われ、美文としても親しまれています。また、仏教書でも最も多くの人に読まれています。そう、この「歎異抄」は、浄土真宗を開かれた親鸞聖人の仰ったことが書かれているということでも有名です。

 しかし、その歎異抄は世に知られるようになってから100年も経ってはいないらしい。私は、もともとは浄土真宗の門徒ではなく、中学時代に日本史の授業で鎌倉仏教も習っておきながら、「浄土真宗」と「親鸞」というキーワードが一致しなかったくらいの歴史オンチで、「歎異抄」という書名も知らないくらいの無学っぷりでしたが、なぜか「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」というフレーズだけは知っていました。潜在的に知られるくらいの歎異抄ですが、なぜ世に知られてから100年ほどしか経っていないのか?

 それは、この本の「はじめに」に書かれていました。

 「歎異抄」の最後にある「奥書」には、浄土真宗の中興上人と言われる蓮如上人がこのようなことを書かれていました。

「右この聖教は、当流大事の聖教たるなり。無宿善の機に於ては左右なく之を許すべからざるものなり。

釈蓮如 」

 この意訳を「歎異抄をひらく」から抜粋してみると、

「この『歎異抄』は、浄土真宗の大事な聖教である。仏縁浅き人には、誰彼となく拝読させてはならぬものである。

釈蓮如 」

 歎異抄を読んでみると実に誤解しやすい箇所が多い。その為、それを怖れた蓮如上人は封印されたというのだ。

 タイトルは「歎異抄をひらく」となっている。蓮如上人が封印された歎異抄が明治以降に読まれだし、蓮如上人が心配された通りに読み誤っている人が多い中、親鸞聖人の教えはあくまで親鸞聖人の書かれた「教行信証」などを通して解明せねばならないと「歎異抄」を開かれたのが本書らしい。実際に読んでみると、随所に聖人が書かれたお聖教の根拠が引用されて、それを通して「歎異抄」を読めるので、正確に解説されているようだ。

 本の作りも秀逸で、原文を読んでみても、

歎異抄の原文

 と、文字も大きくて読みやすい。ちなみに右下にあるのは浄土真宗のお聖教がまとめられている「真宗聖典」です。目の都合の悪い人でも読みやすいと好評だそうです。

 更に、“名文を名筆で”という粋なはからいで、

木村泰山師による書

 書の達人の木村泰山師による歎異抄の原文も掲載されています。この書家による名筆も好評みたいですね。

 更に、何よりも著者の勝手な解釈ではなく、あくまで親鸞聖人の書かれたお聖教をもとに正確に意訳されているのも好評みたいです。

歎異抄の意訳

 まあ、何よりも浄土真宗から縁遠かった私がよく読ませていただこうと思います。大学時代に国文学の授業で課題図書としてあったのが歎異抄でしたが、当時は解説本を読んでも全く分かりませんでした。あの頃、この本があったら……と思うと悔やまれてなりませんが、是非とも皆さんにも読んでもらいたいと思う1冊です。

 ではでは。

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